失敗しないアルコール検知器選びの専門知識
1カタログ上広範囲に渡って測定が可能だと謳う製品にはご注意を! 2メーカーの謳う使用可能回数まで正確に最後まできちんと測定できるか 3日本国内の第三者機関による性能評価試験や、より厳しい試験を受けそれらをきちんと消費者へ公開しているか 4不正な測定が出来ない仕組みになっているか 5後々のために、きちんと記録が残せるか 6日本の風土や季節に対応しているか
1カタログ上広範囲に渡って測定が可能だと謳う製品にはご注意を
メーカー公表値「0.01~1,000mg/ℓまで測定可能」と明記されていても、新品購入後もしくはセンサー交換後数ヵ月から半年ほど経過した検知器にアルコールシミュレーター(アルコール発生検査装置)で、0.05~0.07mg/ℓ周辺の低濃度のアルコールを吹きかけても検知できない検知器が世の中には数多く存在します。例えるならば、缶ビール1缶を飲んだ約1時間後や二日酔い状態に値する数値を検知できない製品が市場には非常に多く存在しており、それどころか酒気帯びに値する0.15mg/ℓ前後の数値すら検知できなかった例もあるぐらいです。(※他メーカーの機器とFT-001との実験結果による一例)
また、アルコール系のマウスウォッシュを吹き付けて泥酔状態のアルコール濃度でようやく反応した検知器がありましたがそのような検知器は本来の目的から逸脱していると言えるでしょう。
基本的に電気化学式(燃料電池式)センサーは半導体センサーと比べると高濃度のアルコールには強く、低濃度には非常に弱い特性があります。
電気化学式センサーだから高性能だぞ!と謳いながらも、実は半導体ガスセンサーを併用搭載して販売しているメーカーもあるぐらいです。
・呼気中の低濃度アルコールを的確に測定できるか
道路交通法において呼気中のアルコール濃度が0.15mg/L以上0.25mg/L未満が酒気帯び運転で0.25mg/L以上は飲酒運転として裁かれますが、飲酒運転で検挙されるほどのアルコールが呼気中にあれば飲酒しているのは一目瞭然で対面点呼でほとんど気付く事ができるはずではないでしょうか。 飲酒は少しの量でも人間の判断能力に影響を及ぼすと言われてますが、アルコールチェッカーを選ぶ上で大事なことは二日酔い状態やお酒を飲んでいるのか否か判断がむつかしいこの0.25mg/Lや0.15mg/Lよりも低い0.15mg/L~0.05mg/L辺りの低濃度のアルコールをいかに正確にいつでも検知することができるのかが一番重要であると言 えるでしょう。i-Checkerは飲酒運転で検挙される呼気中アルコール濃度0.25mg/L 以下の0.25mg/L ~0.05mg/L迄を0.01mg/Lきざみで正確に検知し最後まで高精度を維持する事が出来るアルコールチェッカーです。
2メーカーの謳う使用可能回数まで正確に最後まできちんと測定できるか
・測定可能回数の不思議
測定可能回数が15,000回や60,000回と表示してある製品がありますが、本当にメーカーの謳う使用可能回数まで正確に測定できるのでしょうか?消費者には分かる由もないですよね。 高額なある有名メーカーの15,000回測定可能というアルコール検知器を、アルコールシミュレーター(アルコール発生検査装置)で 0.10mg/L- 0.20mg/L- 0.40mg/Lのアルコールを連続測定させた結果、2,500回に到達した時点で0.10mg/Lのアルコールを0.00mg/Lと表示しそれ以降検知不能となりました。 消費者からすれば測定可能回数までは正確に検知するものだと信じて使用しているはずです。しかし実際にはある期間を超えてから低アルコール濃度を全く検知する事が出来ない状態でそのまま使用し続けた結果、事故が発生し、アルコールが検出されたとなれば大変な事です。私ども検知器の専門家からしても測定可能回数になんの根拠も証拠もない数値を好き勝手に表示しているとしか考えられない事です。アルコール検知器を購入する際には実際にメーカーの謳う回数まで精度を維持して測定可能なのかエビデンス(証拠)を確認することが大切です。
3日本国内の第三者機関による性能評価試験等の厳しい試験を受け、それらをきちんと消費者へ公開しているか
・製品の検査及び試験成績表や製造した会社以外の第三者機関での客観的な検査結果を公開していない、もしくは公開出来ないようなメーカーの製品は購入すべきではない
高性能を謳いながらも日本国内の第三者機関での試験結果表どころか製造した会社内の自社測定検査データすら公開していないメーカーが多数あります。安心して使用していただく為にこれら試験検査結果を消費者へ公開するのが製造した会社の義務と責任です。購入前には必ず各メーカーに製品試験結果のデータ(濃度低、中、高のアルコールを繰り返し吹き付けて最大使用回数まで各々正確に検知したか等の試験結果)を入手して比較検討する必要があります。
4不正な測定が出来ない仕組みになっているか
・検知器自体に不正な測定を防止する機能(不正測定検知機能)が備わっていること
飲酒もしくは二日酔い状態の被検者にもかかわらず簡単に不正な測定が行えてしまう検知器には注意が必要です。
吸い込んだり軽く口内の空気を吹くだけで0.00mg/Lと測定結果が出る検知器では全く点呼の意味がありません。
呼気及び呼気量を検知するセンサー等を搭載し、呼気1L中のアルコール濃度を正確に測定できる検知器を使用すべきです。
5後々の為に、きちんと記録が残せるか
・簡単に測定の記録を残せるの事が大事
多くの簡易式アルコール検知器は記録を残す事ができず、計測日時、計測結果を手書きで記録する事になり、記載間違いや記入漏れが発生しかねません。機器本体や管理ソフトと共に記録が残せるものであれば、監査が入る等の思わぬ不測の事態の場合でも慌てることはありません。
6日本の風土や季節に対応しているか
・地域や季節によって適正に使用できない検知器があるのです
日本には四季があり、北海道から沖縄では気温と湿度の差は非常に大きいと言えます。
使用環境が(+10℃~+40℃)の物では沖縄を除く冬場の日本国内での早朝や真夏の一部地域では使用できない場合も考えられます。
業務用アルコール検知器としては、最低でも使用温度範囲(0℃~40℃)保存温度範囲も(-20℃~+60℃)程度の使用温度帯に影響されずに安定した測定が可能なものを選ぶ必要があります。